京都のお盆 〜六道まいり〜

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8月ですね。

8月の京都はなんとなく全体にお盆ムードで、イコール休みモードなのか、なんとなく周囲の動きもゆっくりします。
夏の京都はとにかく暑いことで有名ですが、僕はこの暑さが割と好きで、どうしてだろうとずっと思ってたんですけど、お盆の持つスピリチュアルな雰囲気なんじゃないかと改めて思いました。バリの持つ空気に近いんじゃないでしょうか。

SONY DSC8月の京都の行事の中で一番好きなのが東山区の「六道まいり」。
「六道珍皇寺」というお寺の行事ですが、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という先祖の霊を迎える行事です。そして「大文字」で迎え入れた霊を送り出すわけです。

この六道珍皇寺というお寺のあたりは「鳥辺野」という平安時代の葬送地。かつては風葬(要は埋めない)ですから、恐らく死体がゴロゴロしていた場所なんでしょうね。なんで「鳥辺」かというと死体を鳥に食わせる、というところから来ているらしい。ひぃ~。

SONY DSCしたがって「あの世に通じる場所」とも言われるようになったようです。今でもこのあたりは墓地がたくさんありますし、仏教の信仰が篤い場所でもあります。
なので、霊感の強い人がこのあたりに行くとちょっとやばい感じがするらしい。横尾忠則もそんなこと言ってたような。

このお寺には一般公開されていない井戸がありまして、小野篁という平安貴族が夜な夜なこの井戸に入って冥界へ行き、閻魔王庁で裁判を手伝っていたという話が伝わっています。まあそれは嘘としても、かなり霊感に充ち満ちたやばい人物だったんでしょう。 ということでこのお寺には小野さんの像と閻魔大王の像が並んで安置されてます。

あと、「子育飴」という謎のアメが売っていたりしますが、この言われもかなりダークなので、興味ある方はこちらをどうぞ

昨年、久しぶりに六道まいりに行って、その印象を元に曲を書いたので良かったら聴いて下さい。

ちなみに六道というのは仏教で言う現世後の世界。地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天人道とあるらしいですが、最後ふたつを除きどれも辛そうです。そういえば子どもの頃、悪さをすると餓鬼道に落ちるよ、と坊さんに脅された記憶が。

ということで六道まいり、興味ある方はぜひ行ってみてください。8月7日(水)~10日(土)まで。


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