ポールマッカートニー@京セラドーム大阪

オフィシャルトレイラー

行ってきました。11年ぶりの来日らしいです。
知人に言わせると僕とポールマッカートニーというのはあんまり繋がらないらしいのだが、ビートルズは実はけっこう高校時代から聴いていたのです。なのでポールというよりビートルズですね。そういう人は多いでしょうな。

ビートルズの一部の楽曲は古いジャズナンバーのようにスタンダードになりつつあるし、その大半の曲がポールによるもの、そしてポールご自身のお歳などを考えるとやはりここは今、生で見とかないと、と思い立ったわけです。
てなことで、ポールの熱心なファン、てわけではないですがライブレビューしてみます。

今回の「OUT THERE」というツアーは今年の5月にブラジルで始まったものらしく、日本は終盤?なのかな。今回のジャパンツアーの公式サイトによると、直近でもおびただしい数のライブをやっていることが分かる。しかしこの人、70歳オーバーですよ。ちょっと信じられない。

僕が行ったのはジャパンツアーの初日、急遽決まった追加公演。関西をなめたらあかんですよ^^ ドームでのライブは苦手だけど(ステージが遠いというより音の面で)、ポールクラスとなるとまあ仕方ないんでしょうね。

年齢層は50歳代くらい?が多かったような。ビートルズリアルタイムな世代から、僕くらいまで、まあ見事に高年齢。



ライブは大方の予想通り、「Eight Days a Week」でスタート。ソロ曲を挟みつつ、ビートルズナンバーががんがん出てくる。もうソロもビートルズも関係ないって感じです。
そして凝った演出も変わったシカケも何もなく基本的にストレートなバンドサウンド。しかもMCをはさんでほとんどカウントで始まるというオーソドックスなスタイル。このあたり、キャリアを感じました。

あと、専門的になりますが、モニターが普通のスピーカーなんですよ。しかもメンバー全員。イヤーモニターなしであの広いステージでちゃんとモニターできるんですかね。ステージのそこら中にモニターがあるんだろうけど、それよりもドラムの生音を中心に、「こんな感じで行けてる」というミュージシャン的勘、みたいなのを一番重視してる感じがしました。そりゃPAがまだまだ発展途上だだった50年前からスタジアムでライブやってた人だしなあと思ったり。

ポールの楽器もベースだけでなくエレキ、アコギ、ウクレレ、ピアノまでこちらも何でもあり。サポートメンバーがギター2人なのはなんでだろう?と思ってたんだけど、要はポールがベース以外の楽器になったとき、ギタリストが代わりにベース弾いてるわけですね。ナルホド。
あと改めて思ったのは曲が短いこと。ソロとかで水増ししない潔さを感じました。とにかく終わったら次、終わったら次、という感じで、結局トータル37曲。約3時間。

一番思ったのはこの元気さは一体何なんだということ。休憩ないし、途中で水飲んだりもしないし。それでも全く息切れないし、声出まくってるし、余裕でやり切ってる感じ。3時間立ってるだけのこっちが疲れたりして^^ やっぱり50年も一線でミュージシャンやってるとこうなるのかねえ。すごいわ。



曲は書いたとおり、新旧バラバラ、バラードからアップテンポまでバラバラで(アンコールで「イエスタデイ」のあとに「ヘルタースケルター」やったときはマジでびっくりした)、要は起承転結みたいなのが一切ないステージだったんですが、やっぱりビートルズ後期のバラードは珠玉だなあと思いましたね。「Let it be」なんてそれこそ何度聴いたか分からない曲ですが、思わず涙出てきたし。これは一体何なんでしょうか。

一番印象に残った曲は「ジョージのために」と言って歌った「サムシング」。これも何度も聴いた曲だけど、改めていい曲だなあって。ポールも「いい曲をありがとう」って言ってました。

「Blackbird」も良かったですね。その紹介でポールが短く「60年代にはアメリカで公民権運動というのがあってね、それを歌にしてみたんだ」みたいなことを言っていて、こういう思い出話を聞くと急におじいちゃんに思えるから不思議でした。

また、日本ツアーの前に新譜「New」が発表されたので、ここからの曲が3曲披露されましたがどれもいい曲でした。基本セットリストは変わらないけど、この新譜の分少し変更されています。削られた「Your mother should know」は聴きたかったけど。



ということで、総評としてはとても良かった。まっすぐでシンシアで。
ポールというとどうしてもジョンと比べられるけど、全く違う才能だし、ポールはやはりロックとかポップとかという文脈じゃなくて「ド正面から聴いて、誰もがいいと思える作品」を作る天才なのだと改めて思った。所謂メロディメーカーっちゅうやつですね。

ミュージシャンにありがちな、斜め上から見たり、スカしたり、かっこつけたり、トリッキーな表現をしてみたり、そういう文脈から遠い人。それってすごいことなんだと思います。

なんとなく、帰る道すがら、僕も細々ながら音楽を続けてきて良かったな、と思ったのでした。

Thank You!!

2件のコメント

  1.  同じ公演を私も観に行ってました。やっぱり水飲んでないよねえ。あれが信じられなくて。
     未だにビートルズを1枚も持ってないという超門外漢ですが、やっぱり生きてるうちに一度観ておこうと思って行って来ました。でもあの元気じゃ、あと1,2回くらい来日しても不思議じゃないですね。

  2. あら、そうだったんですね。さすが御山さん。
    僕もほぼカセットですよw LPとか買ってたのはもっと上の世代でしょうね。80年代のポールはあまり目立たなかった気がしますし。

    本日は京都観光するらしいです。御所あたりこーへんかな。

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