AIに頼るべきところ、そうでないところ

作業は味気ないので最近はシロさんの香りで癒やされております。

さて、新しいアルバムですが、まだマスタリングの最中です。書き出してはまたやり直しの繰り返し。純粋な作る作業ではないので本当に苦手。

そしてソフトウェア上でやっている関係上、AIというのはやはり昨今、どうしても絡んでくる要素のひとつです。

今回の作業で大きいのはふたつあって、まずはプレイの部分、歌ですね。歌がいわゆる「ヴァーチャルシンガー」ですが、これはデータベースのほかにAIが使われてます。ただ、あくまで歌のクオリティの部分であって「メロディを書いてくれる」わけではないです。歌でAIっていうとオケを示すと勝手に歌ってくれそうですがそういうことではなくて、あくまで歌という「リアルさ」に対してのAIの活用ですね。本物もあるけど、それを代替する手段もある、という意味においていうと80年代に出てきた楽器の「サンプリング」という技術に近いかもしれない。

女性が英詞で歌う曲をやりたいというのは昔から思っていたので、これはありがたかった。知り合いに歌の上手い外国人がいれば頼らくなて良かったのかもしれないけどw

もうひとつは楽曲の仕上げ。これが冒頭に書いた「マスタリング」という部分です。簡単にいうとミックスされた音源を最終的なステレオの環境に書き出すことですが、非常に奥の深い世界で、少し前までは専門技術的なものが必要でした。バランスを合わせるだけなら僕でもできるし、ある種そこまでは作り手の領域だと思うんだけど、最終的なものにする工程というのはある種音響屋さんというか、エンジニアの職域だと思うんですよね。

もちろん見様見真似でできないことはないけど、やっぱりきちんとはできない。マスタリングしようとしている曲の音域のポイントはここで、曲のダイナミックレンジはこれくらい、ならばこういうエフェクトとEQをこれくらいに設定して、LUFSはマイナス○○がいい感じだろう、ヘッドルームはこれくらい見ておこう・・・とかやっぱり音楽だけやってたら分かんない領域。

何か解説しようと試みましたが、説明できなさそうだったので諦めましたw

なのでそのへんはiZotopeのOzoneというソフトウェアで処理してます。でも完全に自動では無理で、やっぱりやりすぎてるところとか、EQなんかは見ていかないといけない。

でも全体的には悩む時間はなくなるので、そういうことに時間を割くくらいなら楽曲のクオリティを上げることに専念したほうがいいってのはやはり正論だろうと思います。別に責任転嫁とか放棄とかじゃなくてね。

しかし思ったのはマスタリングって思ったより主観的というか、感覚的なんだなということ。もっと数値化された世界かなと思ってたんだけど、意外とそうでもなくて、やっぱり最終は自分身身の耳で判断しなくちゃいけないっていうのはなんともモヤモヤする・・・


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