
先日のモニタリングのお話の続き。今回はイヤホン&ポータブルスピーカー編。
ミックス/マスタリング音源をチェックするにはモニタースピーカー、モニターヘッドフォンなど、音に色付けのないフラットな(特定の帯域を強調していない)環境が必要となります。しかし、聴き手はどういう環境で聴いてるかわかんないわけで、音源はいろんな環境で聴いてみて、どんな環境でも「ほどよく聴こえる」、というのが重要。簡単に言うと制作者がいい音で聴いてるとダメなわけですね。
なのでイヤホンで聴いてみるというのはけっこう大事で、あとは小さなスピーカーとかね。でかい音って実は「よく聞こえる」傾向にあって、小さい音でいい感じに聞こえるのが僕の経験上、確かなことが多い。
そんなわけで、今回、手元にある4つの環境で試してみたのでそれぞれレビューしてみたいと思います。ほどよく安めの環境です。

◾️YAMAHA TW-E3A
現在主流だと思われる、いわゆる無線セパレート型。結構モニター環境に近くて(それが買った理由なんだけど)、割と参考になります。
見た目よりも低域が出ない(これがMDRと似てるポイント)。そしてやはり安モンだからか、音の解像と分離があまり良くない。こういうタイプのイヤホンって分離感のいいものってあるんですかね。

◾️オーディオテクニカ ATH-CKR50
低域はあまり出ないけど、ハイがめっちゃ出るモデルで、ゼンハイザーとかに近い。これで聴くとヴォーカルの「サ行」とシンバルがめっちゃ刺さります。
でも他のモデルでは出ないので、多分そういう傾向なだけだろう。ローの出方は普通。分離感はさすがに有線だけあって分かりやすい。

◾️アップル EarPods(Lightning)
これはiPhoneに付属してたやつで、多分音悪いんだろうなと思って使わなかったんだけど、今回試聴してみてあらびっくり。
低域から高域まできれいに出ていてちょいシャリ気味ではあるけど、バランスが良いというか、気持ちよく聴けます。解像感/分離感も比較的良い。

◾️Anker SoundCore mini
いわゆる小型のBluetoothスピーカー。コンパクトで音もまあまあなのでよく旅に持って行く。
まあモノラルなので定位は分からないけど、割と基本性能は良くて、ドンシャリ気味だけどなんというかいわゆるラジカセで聴くとどうなるか、みたいなのをチェックするのに良い感じ。
てなことで、この中で行くと、YAMAHAの中位の音量 → Ankerのちっさな音 → 最終はMDR-CD900ST、という流れがチェックとしては良いかなあと。
リスニング用途ではこの中では意外にもアップル。なのでモニター環境では当てにしてはいけないということが言えるんじゃないでしょうか。アップルってカメラもそうだけど、「ほどよい」感じを出すのが上手いよね。
(おまけ)
KOPEKっていうセレクトショップがなかなかセンスいいのでよくみるんだけど、ここのSangeant(サンジーン)という台湾のメーカーの製品が面白いです。

こんなレトロなBluetoothスピーカーを出していて、いいですね。かのマーシャルも似たようなことやってますがw
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